久々にどハマりして読んでる少女漫画なので熱く語りたい。
最近、キュンを求めていろんな少女漫画を手当たり次第に読んでいるんだけど、大概の少女漫画には定石となる構造があると感じている。
- 盤石な本命王子ポジが存在
- ↑が不在だが、本命候補が複数おり、ヒロインの態度や行動から、どの人が本命かは大体読める
…つまり、少女漫画において本命の存在は絶対的である。
読者はヒロイン&本命を取り巻く状況の変化にハラハラしながらも、「どうせ本命エンド」という強固なハピエンに辿り着くのを確信している。
だからこそ、当て馬が出てこようが、ライバルが出てこようが、「困難こそloveを深めるイベント」などとほくそ笑みながら、神の視点からニヤニヤ見守ることができる。
そんな結末がわかってる話がオモロいのかいと聞かれるとそれがオモロい。
少女漫画脳が求めているのは分かりきった結末へのカタルシスであって冒険ではない。
むしろ、定石通り進まない漫画は異端であり、ある種のバッドエンドや胸糞要素を含んでいる可能性があるので、キュンを求めるならなんとしても見え始めた地雷は避けなくてはいけない。
…と。
私はそう信じていた。
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さて…星ニナの話。
最初から登場する本命ポジのアズール。
そして遅れて登場する当て馬ポジのセト。
…のはずだった。
星ニナが異端と言えるのは一見定石通りの展開に見せかけて、当て馬ポジのセトの描写が本命ばりであることだと思う。
序盤、ニナはアズとしっかりスキンシップをとり、もうこれは本命=アズだなと誰もが納得した後でのセトの初登場。
ニナがセトと丁寧に仲を深める時期はアズがまったく登場せず、2人の世界そのもの。
読者に「実は本命ポジはアズに見せかけてセトだったんじゃ…?」と思わせた直後のアズの再登場。
未だかつて、こんなに完璧なダブル本命ポジを描いた漫画があっただろうか…
序盤、アズニナ推しになった読者を一気にセトニナ推しに引き込む。
まさに星ニナは「強制CP迷子にさせられる」漫画だと思う。
こうなると読者は困惑しながらも己の好みを信じ、アズニナ派・セトニナ派に分かれてハラハラしながらストーリーを追うしかない。
肝心のニナの気持ちはアズにフラフラ、セトにフラフラという、言ってしまえばクズムーブなのだが、ニナ自身、取り巻く状況に翻弄されているせいもあり、絶妙に首の皮一枚ギリギリクズではないラインをキープしている。
(これがまた描き方がすごくうまい…)
でも確実に星ニナは前述した「見え始めた地雷が存在する漫画」
きっとどちらかが本命と決まる日がくるんだろうけど、そうなると敗れて荒れて泣く派閥が出るだろう…地獄絵図にならないことを求む。
だからこそ本当はCPに入れ込まずフラットに読みたい…でもそれができる読者なんているのだろうか?
自分の推すCPルートに入ったときのキュンとカタルシスは、きっと通常の定石通りの少女漫画からは得られないレベル…
もちろん逆だった時のリスクとダメージもバカでかいのは覚悟。
そのハラハラ感を楽しむ漫画なのかも…
今は本当にちょうど盛り上がっているところだから楽しいね!
まあCP別にしてもストーリーもオモロいからね!
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ここからはセトニナの色眼鏡がかかった私の予想(ネタバレ注意)
CPに入れ込まないとか書いておいて、私はがっつりセトニナに入れ込んでます(笑)
セトが良すぎてもう不可避だよぉ…
まず白髪キャラ好きなんですわ(見た目か)
そしてドSで愛が重くて病みがちとか、リーチかけるまでもなく、推しビンゴ一発当選おめでとうございます。
幸せになれ…全力で幸せになれ!
そんな色眼鏡しっかりでセトニナエンドを信じるコミックス派の私の今後予想
(10巻までの情報を頼りに書いているだけなので、今後どんどん覆されるかも…)
◯第一話のタイトル
- 記念すべき第一話のタイトルが「罪のはじまり」
- ここからニナのストーリーのメインテーマが「罪」だと仮定すると、今後はある程度重いストーリーになることが予想できる
- ニナの選択・運命によって、みんながみんな幸せにならず、ある種の犠牲を伴うのかも
- それがニナの罪となっていく…?
- 犠牲…アズorセトどちらか選ばれないほうだとも考えられる
- 曲解するとアズ・セトどちらもハッピーになるストーリーだったら「罪」にはならない、つまり必ずどちらか選ばれて、どちらかor両方が幸せではない展開になっていく…?
- 星祭りのときのニナの願い「あたしの居場所、たった1人の誰かー」からも、最終的には1人選ぶことは確実だろうということが伺える(どちらも選ばないことはない)
- 「罪」というワードの重さから選ばれないほうの最悪の展開もありえるかも?(それは本当に避けて欲しいけど…)
◯ニナは選ばれる女か、選ぶ女か
- ニナのモノローグでは「私を見つけた」アズ、「私が見つけた」セト
- ・ニナはアズには比較的受け身、セトには自分からアクションすることが多い
- ・何もかも産まれたときに決まっているという「星の下」を否定するニナ
- ・アズをだし抜いてガルガダへ嫁ぐことを決めた時「星の下なんじゃない」「あたしが自分で選んだ」
- ・ニナが自分の意思で運命を切り開いていくことがストーリーの主軸でもあるし、ストーリー転換のポイントでもある
- ・そう考えると恋愛面でも主導権を握るのはニナで、アズかセトか、いずれニナが自分自身で選ぶことは予想できる
- ・現段階ではニナ→アズより、ニナ→セトのほうがニナの意志による働きかけの描写が多い
- ・ニナがはっきりと「幸せにしたい」と明言もしているのもセト
- ・まだニナ自身は無意識かもだけど、作者はその差異をかなり意図的に描いている(伏線?)
- ・メタ的なことを言うと、令和のトレンド的にも女性主導の話がウケるのではないか(こんなこと言ったら元も子もないが…)
- ・一昔前なら王子(強者)に選ばれる姫(弱い立場)という構図で、アズとニナの関係は完璧だったけど、もはや今後、その強弱の関係変化がない限り「今」っぽくないのも事実
- ・安易だけどより「今」っぽいのはセトとニナの関係なのではないか
◯瞳の色と時分
- ニナの瞳の色はサジ曰く「夜明け前の深い瑠璃色」
- アズの瞳の色はニナ曰く「灰金色」初対面時には獣の目の色と称しているが、後に親密になってからは「夜の闇をやわらげる月の色」
- ニナとアズの瞳の色に共通しているのは「夜」というワード
- セトの瞳の色に関しての描写は今のところ(10巻時点)言及はないが赤い色
- 一つ気になるシーンとしては、セトから「ニナ」と呼ばれるようになったとき、夜明けが訪れる「明けない夜はない」
- 「夜」と「夜明け」どちらが結末にふさわしいかというとイメージ的には「夜明け」なのではないか
- 今後セトの瞳の色が「暁」「夜明け」と称されたらこの辺にも作者の意図ががっつり入っていることがわかるかも
- アズの「獣の目の色」という当初の印象も、ある種今後の伏線なのかも…と密かにハラハラしている(考えすぎ?)
◯愛の種類と今後の展開
- アズ…胸がギュウってなる「好き」(10巻)せつなくて胸が苦しいような あふれるような これがきっと恋しいという想いだ(10巻)
- セト…胸がつまるような愛しさは恋じゃなくてもあるんだね(8巻)
- ニナはアズには「好き」「大好き」「恋しい」というワードを明確に出し、本人にも伝えている
- 対してセトには「好き」というワードは出していない
- アズには恋、セトには恋ではないという差別化が明確にされており、明らかに今のところはアズのほうが優勢…というかもうゴールしている?
- このことから星ニナが「普通の少女漫画」ならアズが選ばれるんだろうなと…普通なら…
- アズニナはお互いの気持ちも確認済、キスもハグも済、既にアズルートに入っていてもおかしくない
- 今後の展開としては①遅かれ早かれもしくは既にアズルートに入るor入っている②アズルートには入らない(セトルート)…の二択
- ①の場合、ニナが今のところ抱える問題であるセトとの決別、アズの方針への同意を行う必要がある
- ただ、フォルトナにセトを連れてきておいて、今後決別するのかというと疑問(ストーリー展開的に不自然)、決別するのには一番綺麗で良いタイミングを逃している
- また、今のところニナはアズの方針(ニナがアリシャでなくなることなど)への同意はしているようで、本心ではしていない(恋や情に流されている、に近い)
- よってまだまだ問題の解決はなく、直近でアズルートに入ることは考えづらい
- 展開によってはだいぶ先で解決してアズルートに入ることはあり得るが、恋愛における手数がほとんど既出である(お互いの気持ちの確認済、キス、ハグ済)状況でさらなるキュンな展開を描けるのだろうか…?
- アズルートだと今後の恋愛展開はどこか既視感がある展開になりえないだろうか?(ちょっとメタ的視点だけど)
- このことからまだ描かれていないアズとの愛と、まだ描かれていないセトとの愛は、比較すると後者のほうが可能性を見出せるのは…?
- アズとは幸せな両思い→すれ違い→愛憎劇…であれば深みの出る展開になるかもしれない…が…?
- 悲恋という視点で見ると、アズニナは逆にものすごくいい材料が揃っている気がする
- 無理やりアズニナ幸せ展開を考えるとしたら、今後の壮絶なすれ違いからの劇的仲直りで逆転ハピエンを目指す?それならありえそう
- ニナはセトとはまだ分かり合ってないことが多すぎて、今後ストーリーで描ける材料が多い
- 特に今後、愛の種類という意味でポジティブに描ける要素は、ある程度描ききってしまったアズニナより、まだ描いてないセトニナのほうが多いんじゃないかな
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…ク…クソ長ー!!!
そして後から読み返して全然違うじゃん!ってなったら盛大にワロスww
でも信じてるからな…セトニナ展開…!
まあ私のショボい脳みそだと、今がアズニナのラブの頂点で、今後これ以上アズルートをキュンキュン面白く描く術が思いつかない…
それに尽きるんだけど、私では考えつかないあっと驚くキュンキュンなアズニナ展開になるのかもしれない。
セトニナに関してはいろいろ考えるとまだまだいろいろワクワクできる(気がする)
なので期待してしまう…単純だけど妄想がより捗るのでセトニナ派と言っても過言ではない。
なんでも持ってる不幸な王族のセトに心を与え、手を差し伸べて引き上げるのは、持たざる孤独で孤児のニナという構図がまた美しい。
…なんて感じてしまうのは私の色眼鏡が濃いからでしょうか(不透明度80%)
こんだけセトニナセトニナ吠えてますが、もしも今後セトニナが悲しいエンドになったとしても、アズニナエンドが説得力のあるキュンだったら私的には納得できるかも…
果たしてニナの「居場所」はどこなのか、「星の下」ではなく、自分で選んだ未来に進んでいけるのか?
今後もアズとセトと、何よりニナにめちゃくちゃ振り回されそうだけど、まだまだ目が離せないですね!楽しみ〜!